朝起きたら突然手が動かなくなった!?
これって「橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)」かもしれません。
聞き慣れない言葉ですが、まずは橈骨神経麻痺とはどういう病気なのでしょうか?
【橈骨神経麻痺ってなに?】
橈骨神経麻痺とは、橈骨神経は腕の付け根あたりから、腕の骨をまくように走っています。
そして、肘のあたりで腕の内側を走り、手首の近くでまた表面に出てきます。
このように橈骨神経は腕の骨を巻きこみながら、いろいろな方向に走っています。
ですので、いろいろな所で圧迫を受ける可能性があります。
典型的には、腕枕をしたまま寝てしまったり、深酒をしたあと腕を投げ出すような無理な姿勢で寝てしまった・・・など、
就寝時間中の失態を原因とすることが多いようです。
左右いずれかの腕にのみ身体の重量がかかり、寝具との板挟みになることで、結果として神経が一時的に不全状況に到るために生じます。
【症 状】
この神経の麻痺では手の甲がシビレます。
しかし多くの場合感覚の障害より、筋肉の麻痺が主体となります。
筋肉は前腕の手の甲側で、指を伸ばしたり、手首を反らしたりする筋肉の麻痺が起こります。
手首を反らす筋肉がうまく働かないため、指を曲げる筋肉は麻痺していないのに、ものをうまく握ることができなくなります。
そのため麻痺を起こすと、そのため麻痺を起こすと、手首がだらりとなってしまいます。これを下垂手と呼ばれています。
【治 療】
この麻痺は殆どの場合、圧迫性の神経障害ですから、手術による治療は必要ありません。
ビタミン剤、保温などが必要です。しかし、回復には、1~3ヵ月を必要とすることが多いので、気長に治療に励みましょう。
【予 防】
橈骨神経麻痺の有効な予防手段は、寝具に身体を横たえてまだ意識のある間に、なるべく身体を動かすことです。
身体に行動様式を慣れさせることで睡眠中にも無意識的に寝返りを行えるようになります。
同病を防ぐためには特定の部位、特に腕への負荷の継続を回避する点が重要です。
適切な睡眠姿勢をとるためにも、飲酒などにより前後不覚状態での就寝は避ける点が欠かせません。
病状の発生は多分に患者の日常的行動癖に依存することが多いようです。
【手のしびれは他にもあります!】
今回は、「橈骨神経麻痺」に絞ってご説明しましたが、まだまだ他にもあるのです。
・肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)
ほとんどの場合、最初は小指と薬指、手のひらの小指側(尺側)のシビレで始まります。
寝て起きた時にシビレていることがしばしばあります。
・胸廓出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
手指のシビレであることが多いのですが、重たいものを持ったり、腕を上に挙げると症状が強くなることがあります。
シビレの範囲は、手指全体、あるいは、手指と前腕の小指側(尺側)に強い場合が多いです。
・手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)
中年以降の女性で、親指から薬指半分までの手のひらのシビレ。
夜間に多く、日中は自転車に乗る、編物をする、電車やバスの吊革に掴まるといった動作で症状が強くなります。
・ギオン管症候群
肘部管症候群ととても似ています。しかし、シビレで始まることよりも、手の小さな筋肉の痩せで始まることが多いようです。
シビレがないのに、指がうまく伸びたり、合わせたりできず、顔を洗うときに水がもれてしまうといった症状が主体となります。
このように、『手がしびれる』と言っても、微妙にしびれる位置が違ったり、
しびれの原因が違ったりすることによって、病名も変わってきます。
起きたら手がしびれる、手首が上がらない…、おかしいなと思ったら、
すぐに整形外科へ行って、きちんと診てもらってください。
ほとんどの場合、2カ月前後で治ります。
なかには大きな病気が潜んでいる場合もありますので、ぜひ受診をおすすめします。
「他の治療ではよくならなかった・・・」
「薬や手術ではない方法で・・・・・・・」
そんな悩みがあればお電話下さい。
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